みなさんは、『桃太郎』の内容をご存じだろうか?
『桃から生まれた桃太郎が、
優しいおじいさんとおばあさんの下で成長し、
やがて人々を苦しめる鬼の本拠地・鬼ヶ島へと向かい、
道中に集めた仲間たち犬、猿、雉などとともに、
鬼を成敗、
そして宝を持ち帰り、めでたしめでたし・・・・・』
子どもでも分かるような単純明快なストーリーであり、
日本人ならば、そのタイトルと本筋を知らない人は、そうそういないだろう。
しかし、なぜそういった『昔話』(童話)が忘れらないのか?
すこし話は逸れ、現在。
物語と言う『コンテンツ』は、『映画・ドラマ・マンガ・ゲーム・小説・ライトノベル』などなど、
あらゆる表現媒体によって、日々山のように生産されているわけだが、
本当に『売れる』コンテンツというのは、そのなかでも『ほんのわずか』。
いったい『売れる・売れない』、『忘れられない・忘れらる』、
同じ物語であるはずなのに、そのような違いが生まれてしまうのがなぜだろう?
話の論点を『桃太郎』に戻そう。
この物語の流れは、『主人公が、仲間を連れて、悪いやつを成敗』
『主人公が、「ある目的」を達成するために「必要な要素(仲間)」を集めて
目的を達成していく』
などといった本質部分をくりぬくことができる。
そして、この●桃太郎システムを既存の人気コンテンツに当てはめていた。
すると、面白いぐらいに当てはまるのだ。
その中もっとも有名なのは、あの『ONEPIECE』だ。
主人公・ルフィが、仲間を集め、毎回到着した島で目的(倒すべき悪)を見つけると、
そこに向かって仲間(麦わらの一味)と味方を集めて、倒す(鬼退治)のが、定番の流れである。
そして、戦いの痕には、いつも宝という宴を開いている。
それはきっと、人間の脳が覚えやすいストーリー設計・構成になっているだからだろう。
たしかにコンテンツを構成する要素は、何も『物語』、つまりストーリーだけでもない。
『起用したキャストの人気』や、『作家の知名度』、『文体や絵柄』、『制作会社』などなど、
ヒットを支える裏側には、ストーリーという要素だけでなく、
ほかにも多くの要素が絡み合うことで、ようやく『ヒット』と言う結果に結びついていくわけなので、
ストーリーと言う一要素を特化させただけで、ヒットの有無を期待するのは、
あまりに愚沌だとは思うのだが、
それでもやはり、『物語やストーリー』がしっかりしていなければ、
どれだけいいキャストを起用しようと、いいキャラを思いつこうと、
いい文章が書けようと、上手い絵が書けようと、
ヒットの壁を超えるのにはやはり欠かせない要素になるだろう。
きっと『桃太郎』を正体不明の作家さんが書いている傍らでも、
当時きっと他にも多くの作家さんたちが
物語を書いていたはずだ。
『裏太郎』、『染め太郎』、『風太郎』、『霧隠れ太郎』、『鬼太郎』・・・
しかしながら、現在にいたるまでにそれらの『マイナーな物語』というのは
時の流れと共に、さっぱりと忘れ去られてしまった。
しかし時を経てもなお、『桃太郎』だけは記憶に残り続けている。
ということは、そういった名作の中にかくれている「不朽な流れ」を
自分の創るコンテンツの中にも、意識して組み込んでいかなければ、
多くの人に視てもらい、心に残り続けるような印象深い作品を生み出すことは
やはり難しいのではないだろうか。
なぜなら『物語』というものの歴史が、それを物語っているからだ。
他にもこういった例も存在する。
<strong>■不幸な境遇に生まれた主人公が、別の世界に誘われ幸せになる
</strong>
昔old●【シンデレラ】●【公少女】
<strong><span style="color:#FF0000;">↓Update≫≫≫
</span></strong>
現new●【ハリーポッター】●【塔の上のラプンツェル】
<strong>■『不幸なもとに生まれた・陥った』主人公が、『最期には幸せに包まれながら死んでいく』。</strong>
昔old●【フランダースの犬】●【レミゼラブル】
<strong><span style="color:#FF0000;">↓Update≫≫≫
</span></strong>
現new●【あの花】●【SAOマザーズ・ロザリオ】
<span style="color:#FF3298;">※これは構成というよりは、設定(ギミック)要素に近いのだが・・・・
</span><strong>■『小さい・大きい』主人公が、活躍していき、幸せになる物語
</strong>
昔old●【一寸法師】●【ガリバー旅行記】●【ジャックと豆の木】
<strong><span style="color:#FF0000;">↓Update≫≫≫
</span></strong>
現new●【アントマン】(MCU) ●【借りぐらしのアリエッティ】
一度、昔話や世界の童話などに触れてみて、それらのストーリーの中に流れている
根本的な流れや共通点などを洗い出し、
『自分なりに考察してみる』と言った作業をしてみるのも、
ストーリーを組み立てる上でのいい練習になるのではなないだろうか?
それでは今回はこのへんで。
レッツ、執筆!!